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マテリアルオプション:質感カタログ (After Effects CS6編)

After Effects CS6からサポートされた[レイトレース3D]描画に伴いこれまでは不可能だったメタリックやガラスといったインパクトのある質感表現が可能になりました。質感設定はプロパティが大幅に増えたマテリアルオプションで行います。
このマテリアルオプションに追加されたプロパティ項目を見てみると。。CS5以前のプロパティ名称を踏襲した日本語ローカライズになっているせいか、パッと見何がどう機能するやら理解しがたいというのが本音です。

そこで今回は大幅に進化したものの、理解しづらい質感設定のマテリアルオプションを個人な見解で噛み砕いてご紹介したいと思います。

まずは、分かりやすい作画を用意します。 《 レイヤー構成と初期設定表示 》

SCREEN

ここでは(上図)のように[フラクタルノイズ]エフェクトに色を付けた床と後ろの壁、天井の3つの3D平面レイヤーで構成した空間にシェイプレイヤーを押し出した3つのオブジェクトを重ねるように配置して真ん中の円柱オブジェクト「Target」の質感だけを変更してシミュレートしました。
また、クオリティ品質を左右する[レイトレース画質]はデフォルトの[3]から[5]へと上げています。

SCREEN

では上から順に見てゆきます。

▼[マテリアルオプション]
[アンビエント]…アンビエントライトの影響率。アンビエントライトがなければ[0%]も[100%]も同じ。
[拡散]…受ける光の明るさ。[0%]はレイヤーカラーより暗く、[50%]でレイヤーカラー、[100%]はレイヤーカラーより明るくなる。
[鏡面強度]…ハイライトの濃度。[100%]ほど白く、下がるほど薄れる。
[鏡面光沢]…ハイライトの広さ。[100%]ほど小さく、下がるほど広ろがる。
[金属]…レイヤーカラーがハイライトカラーに与える影響。[100%]はハイライトカラーがレイヤーカラーと同じになる。[0%]はハイライトカラーはライトカラーと同じになる。
[反射強度]…映り込みの強さ。360°の3D環境をオブジェクトに反映する。
[反射シャープネス]…映り込みの鮮明さ。[100%]で完全にくすみない状態。
[反射ロールオフ]…映り込みとレイヤーカラーのバランス。[100%]はレイヤーカラーが反映されない鏡状態。
[透明度]…まんまです。透明度。
[透明度ロールオフ]…設定透明度と陰影のバランス。[0%]は陰影が反映されない状態。
[屈折率]…透明度が設定された時、オブジェクト内で背景が屈折する値。[1.0]は屈折しない値。[1.0]以上で屈折が効く。

と、まぁこんな感じでしょうか。
これらプロパティの理解を踏まえて、レイトレースならではの7種類の代表的な質感に挑戦してみました。好みで振り幅が考えられるプロパティは追記しています。 ▼ ゴールド

SCREEN
▼ シルバー

SCREEN
ゴールドとは設定カラーの違いだけで、マテリアルオプションの各プロパティはすべて同じです。 ▼ クロム

SCREEN
▼ ガラス

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▼ ミラー

SCREEN
▼ 鏡面プラスチック

SCREEN
映り込みの[反射強度]はお好みで5〜15%間が目安。 ▼ 半透明プラスチック

SCREEN
くすんだ映り込み具合はお好みで。

やはり透明や屈折、映り込みなどが入るガラスの質感が描画に一番時間がかかるでしょうか。 HDサイズのアニメーションとなるとGPUが効いたレンダリングのできない環境下ではそれなりの覚悟が必要になってきますね。

まぁ作業環境はさておき、個人的には大いに歓迎すべき機能である反面、これまでのAfter Effectsにない3Dスキルが必要になるかもしれません。
これまではアクティブカメラに映るものだけを気にしていれば良かった訳ですが、質感表現を重視すると360°の3D環境に気を配る必要がありそうです。

その360°の3D環境を補助してくれるのがこれまたCS6でサポートする環境マップなるものです。CS6は覚える事が盛りだくさんすな!
次回はその環境レイヤーをピックアップしてみますか。


日時: 2012年06月21日 05:14