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カスタムパーティクルエフェクトNo.1(Trapcode Particular 編)

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今回は Trapcode Particular/トラップコード パーティキュラー(以下Particular)をピックアップしてみたいと思います。数ある市販エフェクトの中でも個人的にお勧めしたいパーティクルエフェクトNo.1でございます。(キッパリ)

もちろんパーティクルエフェクトは標準でも用途別にいくつか搭載されていますが(個々の特長はさておき)、ディテールにこだわったオーダーワークで予定通りの仕事をしてくれたか?と問われると残念なことも多々あるのが現状です。

CC Particle World は丁度いい感じの使い勝手なんだけど、もうひとつ、ふたつ上の精度を望みたいというユーザーには欠かせない機能を Particular は持ち合わせています。ただし、国内サイトでは4.5万円前後のエフェクトなだけにその対価に見合うかはユーザー次第。ということで、 CC Particle World では難しい表現に絞って紹介したいと思います。
キーワードは「ランダム」、テーマは「カスタムパーティクル」です。

静止画像をカスタムパーティクルに適用できるエフェクトは他にもありますが、どうしても薄っぺらい板状のハリボテ表現になってしまいがちです。
例えば、CC Particle World を使用して以下のような桜の花びらのシェイプをパーティクルに適用してみるとこんな具合です。


グラフィックなアイコン目的であれば全然有りの表現ですが、板状なだけにはなびらの動きが少しシャープな印象です。
でも、以下のような少し手をかけたムービークリップ(動画素材)を用意して



Particular でカスタムパーティクル化すると。。


空気感のある舞い散る動きを演出できます。
個々のパーティクルはすべてひとつのムービークリップから生成されている訳ですが、Particular には全11種類の Time Sampling と呼ばれるカスタムパーティクルの再生方法が選べて " Random - Loop " というクリップのスタートポイントをパーティクル毎でバラバラにループ再生してくれる、とりわけムービークリップをいい〜感じに扱える機能があります。

さらにリアリティの表現にはかかせない被写界深度や乱気流もパーティクルに加えることができて、背景の雰囲気に合わせた降らせ方&色調補正(カラコレ)を設定すれば、実写映像を背景に敷いても違和感のないコンポジットが可能です。


CC Particle World もまたムービーレイヤーを扱うための若干の機能を持ち合わせていますが、Particular のような豊富な再生パターン、被写界深度や乱気流といった機能までは搭載しておらず、このようなカスタムパーティクル形状のクリップには不向きです。

ちなみにここでのカスタムパーティクル設定と主要ポイントは以下の通りです。

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特に気が利いているポイントを上げれば、黄色のアンダーラインで引いた基本的な降らせ方などは変更せずに、微妙なパーティクルの生成箇所や再生ポイントなどを数値設定でランダムに微調整できるよう設計されている点です。

図中にも記しましたが、Particular はメジャーなバージョンアップを一度しており、最新バージョン2.0と旧1.5とでは一部表記に異なるところがあるのでご注意下さい。ただ今回の桜の花びらのようなカスタムパーティクル表現ならV1.5でも十分に対応できます。

話ついでに Particular V2について語ると、更なる機能アップを遂げているので注目です。そのいくつかあるメイン機能にはパーティクルが落とす影のON/OFFを設定できるようになったことです。
今回のようなカスタムパーティクルのサンプルで紹介すると。。


このような草の束が成長するクリップを用意して、Particular V2 でカスタムパーティクル設定してみると。。


個々の草の束が後方にある草に影を落とすことができて、草原のような奥行きをカスタムパーティクルだけで表現できるようになります。
参考までに影の落とし方や設定はこんな具合です。

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カスタムパーティクルの再生方法は " Start at Birth - Play Once "(生成されたら一度だけ再生)を選択して、 " Life "(表示時間)を長めに設定、" Velocity "(速度)と " Gravity "(重力)を " 0 " に設定すると、パーティクルを放出しないよう生成箇所で留めておけるので、このような表現も含め用途の幅が広がります。ただこの草原の表現に関して言えばV2.0しか有効ではありません。V1.5で同じことをさせると影が落とせないので、以下のような奥行き感に欠ける結果となります。

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続いて Particular のカスタムカラーの柔軟性についてチエックしてみます。
オブジェクトによっては形状が同じでもカラーは何色か着色したいケースなどがあります。
例えば、風船や花といったモチーフものです。この様な場合は以下のように適用前にグレースケールのクリップ素材に変換して Particular を適用します。

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このようにグレースケールの濃淡を生かしてカスタムカラーを着色できます。
パーティクルタイプで " Splite Colorize "を選択すると、 Set Color 以降の一連がアクティブ状態になりカラー設定が効くようになります。ここではカラーそのものが変化しない " Random from Gradient " を選択して " Color over Life " 内のグラデーションからランダムに色を拾うよう設定できます。

この風船の表現は前回 CC Particle World で不都合に見舞われたケースです。見事な安定感でクリアした訳ですが、ただひとつだけ残念な点があります。以下、グレースケールのままの描画と先のランダムカラー設定を比べると分かるのですが、この着色方法は白に対して色が乗せの状態になっていることです。

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描画方法を設定する " Transfer Mode " に[オーバーレイ]のモードがないため、ハイライト効果として生かしたい箇所にも色が乗っかってしまうのがネックです。
ただ一回の Particular 設定ではクリアしませんが、描画方法を変えた2レイヤーで対応すると以下のように回避できます。

▼ハイライト効果を生かした描画設定

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Particular のモーションを確定させた後、パーティクルタイプを " Splite "(オリジナル表示)に戻しグレースケールの描画にする。このレイヤーを複製、複製した Particular 設定でパーティクルタイプを " Splite Fill "(単色に塗りつぶす)に変更してレイヤーの描画モードを[オーバーレイ]に設定するとハイライト効果を生かすことができます。
やはりハイライトが入るとメリハリがでます。
ま、ちょっと面倒いですが、奇しくも Particular の描画パターンの多さが功を奏する結果とも言えましょうか。

さて、こういったランダムカラーは「香り」の表現でもよく使われます。
回転するバラのクリップをグレースケール化して Particular を適用します。


芳香剤などのCMによくある「お部屋に広がるバラの香り〜」の出来上がりです。
真ん中に商品があると仮定すれば、商品を隠さないよう球状に広がるよう放出できたり、レイヤーシェイプから生成させるなど基本的なエミッターコントロールから、V2ではカスタムパーティクルを進行方向に向けさせるよう制御できたり、細かいパーティクルのコントロールまで多彩にこなす優れものです。

▼蝶が進行方向を向くサンプル例

カスタムパーティクルは具体的なイメージばかりでなく、PhotoshopとAEを使用してデザインした光やスターシェイプを断続的に配置して点滅させたコンポジションをカスタムレイヤーとして適用すればキラキラパーティクルも、もちろん可能です。

▼光のカスタムパーティクルサンプル例

エフェクトコントロールの画面を見てもらうと分かるように非常に多くの設定項目が用意されています。位置や回転、サイズ、透明度、色に至るすべての項目で微妙な変化を制御できるランダム調整が備わっているので、「この一粒の位置が気に入らないんだよなぁ〜」とか言い出す口うるさいクライアントやディレクターにも十分対応できるのではないかと考えます。

レスポンスは軽快で旧バージョンより高速化され、時期CS5が正式サポートする64bitにも早々に対応予定なので、通常では描画に時間を要するカスタムサイズであっても問題なくレディ・ゴー!でしょう。

興味がある方はこららからチェックしてみてください。

追記っす。)4月30日にCS5に対応したParticular 2.1がリリースされてます。Check it !


日時: 2010年04月21日 20:08