QE+ Blog
Quick Effects plusの開発者がお届けするAfter Effectsに関するBlogです
AEネットワークレンダリングの探究(その2・設定/分散編)

さて、骨の折れる分散PC環境を準備したところで設定→分散出力に移ります。
ここで「そうなの」と思われるかもしれませんが、
分散レンダリングは連番シーケンス出力に限ります。一般的にTIFF、Targa、PICT、PSD、PNG などになるでしょうか。
.mov や .avi などムービー形式での分散出力はできません。
要は連番シーケンスだとフレーム単位に分散できるという訳です。まぁ、賛否の分かれるところですが、仕様なのでしかたありません。
また、手法はいくつかあるようですが、
以下、CS3を使用したベーシックな設定→分散の手順です。
- ▼ STEP 01
- まずは、すべてのPCからアクセスできる共有ディスクかフォルダを用意します。サーバーがあればそこで構いません。
ディレクトリは自由です。
そこに「Adobe After Effects Render Engine」が出力アイテムを見に行く(監視する)ためのフォルダ(ここでは「Watch」フォルダ)と出力先のフォルダ(ここでは「OUTPUT」フォルダ)を新規に作成しておきます。 -
- ▼ STEP 02
- 次に分散レンダリングを実行したいAEファイル(オリジナル)を開きます。
このAEライセンスを持っているPCを仮にマシンAとしておきましょう。
コンポジションから【ムービー作成】でレンダリングさせる出力アイテムをレンダーキューに追加する。
最初に[出力モジュール]からです。連番シーケンスを選択して[OK]する。 -
- ▼ STEP 03
- 続いて[レンダリング設定]に移る。連番シーケンスが選択されれば、デフォルトでチェックされている[オーバーフローを使用]を外し、[既存ファイルをスキップ(複数のシステム上でのレンダリングを可能にする)]にチェックを入れ[OK]する。
-
- ▼ STEP 04
- そして[出力先]です。ディレクトリはSTEP 01で用意した出力用フォルダを指定する。ファイル名を設定して[保存]。
-
- ▼ STEP 05
- で、この出力アイテムが追加された状態でファイルをセーブします。【ファイル】→【保存】。
最後にこのAEファイルとすべてのリンクデータを監視フォルダに収集して設定完了です。
【ファイル】→【ファイルを収集】を選択する。
[ソースファイルを収集:]で[すべて]を、[「フォルダの監視」レンダリング使用可能]にチェックを入れ、[マシンの最大数:]で分散PCの台数を設定して[収集]ボタンを押します。
どこに収集するか聞いてくるのでSTEP 01で作成した監視用のフォルダを選択して[保存]する。
監視フォルダにすべての関連ファイルが格納された「(ファイル名称)フォルダ」がコピーされるので、オリジナルのAEファイルを閉じます。 -
- ▼ STEP 06
- では、分散レンダしてもらいましょう。
マシンA以外のPCは準備した「Adobe After Effects Render Engine」を起動して【ファイル】→【フォルダを監視】を選択、どのフォルダを見に行くか聞いてくるので、監視用のフォルダを選択して[開く]。
3、4秒ほど検索して監視フォルダ内に出力アイテムのあるAEファイルが見つけられると、自動的にファイルを開き、レンダリングを開始します。
各PCが同じフレームを作らないようスキップしながら順にフレームをレンダリング処理してゆきます。
マシンAが同じ出力アイテムのレンダリングに参加する場合は、起動しているAEアプリケーションから同様に【ファイル】→【フォルダを監視】で参戦もできます。 -
ざっとこんな流れです。
気になる点は、やはり分散がシーケンス出力限定ということでしょうか。
もちろん連番シーケンスから再度AEに取り込むなどしてムービーへの展開は可能な訳ですが、やはりどうしても2度手間感は否めないところでしょう。
また、連番シーケンスは非圧縮になるので長尺になるほど大容量のディスクスペースを要することや、ファイルのやり取りでネットワークに負荷がかかる点も留意したいです。
では、分散処理でレンダリングの時間短縮ができる以外に、
このネットワークレンダリングのメリットはというと、AEライセンスを持った作業マシンをより効率的に稼働させることができる点です。
どうゆうこと?かと言えば、
AEアプリケーション本体でレンダリングを実行させてしまうと、レンダリング中は中断しない限り、別のAE作業に使用できなくなります。
でも、時間を要するレンダリングはネットワーク上で他のPCに任せてAEライセンスを持ったアプリケーション本体は常に作業マシンとして使用できるのです。
作業マシンは、監視フォルダにレンダリングが必要なAEファイルをコピー収集・追加してゆくだけで、他のPCは順次レンダリングを繰り返してくれます。
通常のちょっとしたチェック用ムービーやWeb用のエンコードは、ムービー形式の出力アイテムで監視フォルダに入れておけば、ネットワーク上で担当した1台がムービーすべてをレンダリングしてくれます。
ムービーのレンダリングが上がるまで作業マシンは別のAEワークに打ち込み、例えばプロダクションなら、退社する際に作業マシンを溜まったレンダリング作業に参戦させるなどして効率化を計れる訳です。
と、まぁこんな具合で知ってていると便利に使えるので、レンダリングに参戦できそうなPCを遊ばせているユーザーは一度お試しあれ。
あ、そうそう気になる点がもうひとつありました。
監視フォルダを検索しにゆく際に表示されるダイアログ内で、何とも中途半端なレトロTVアイコンがあるでしょ。これ、気になりません?

日時: 2009年11月20日 05:10
ブログを検索
最近のエントリー
- QE+ Object Clipsリリース!
- カスタムパーティクルエフェクトNo.1(Trapcode Particular 編)
- CC Particle World エフェクト不都合(バグ?)情報
- AEバックグラウンドレンダリング(Render Engine 備考編)
- AEネットワークレンダリングの探究(その2・設定/分散編)
- AEネットワークレンダリングの探究(その1・環境準備編)
- ダウンロード販売開始のお知らせ
- カメラと同期する土星3D制作(CC Sphere エフェクト)
- モバイル AE Style:HDTVモニタリング(Matrox MXO2 テスト)
- AEのちょっと便利な使い方:タイムリマップのSE編集




